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2020年11月14日 (土)

エミリー・ブロンテ

先月、東京・代官山のギャラリー ARTSRUSH に出展させていただいた作品3点のうちの一つに、イギリスのエミリー・ブロンテの詩の一節をカリグラフィーで書いたものと切り絵チョウチョの掛け合わせをしたものがあります。

エミリー・ブロンテの詩は、とても好きで…
といっても、手持ちにあったのは、岩波文庫の『イギリス名詩選』ていう1冊のみで、その中にエミリーの詩は2作しか掲載されていません。

でも、まあ…
その2作ともに好きで、うち一つの「私の魂は怯懦ではない」ってのが、上記作品にカリしたもので、多分…30年くらい前からずっと好きな詩の一つになっています。

 No coward soul is mine,
 No trembler in the world's storm-troubled sphere :
 I see Heaven's glories shine,
 And Faith shines equal, arming me from Fear.

 私の魂は怯懦ではない、
 この世に吹きすさぶ嵐に戦くような、そんな魂ではない。
 私には、天の栄光の輝きと、それに劣らぬ人の信仰の輝きが、
 はっきり見えている——私にはなんの不安もない。

 〜〜〜

 Though earth and moon were gone,
 And suns and universes ceased to be,
 And thou were left alone,
 Every Existence would exist in thee.

 There is not room for Death,
 Nor atom that his might could render void :
 Since thou art Being and Breath,
 And what thou art may never be destroyed.

 地と人とは過ぎ去るかもしれない、
 日月星辰も宇宙も姿を消すかもしれない、
 だが、汝さえ後に残るならば、
 すべての存在は汝により存在し続けるはずだ。

 そこには死を容れる余地はない、
 死の力が破壊しうるものはひとかけらもない、
 おお、わが衷なる神よ、汝はまさに「在るもの」、まさに「命」、
 汝の本質が永久に亡びざらんことを!

姉のシャーロットは、内容的に「辞世」めいたものが感じられないでもないこの詩は、エミリーの最後の詩と云ってたそうですが、そうでもなかったみたいですよ。

自分にとって7連からなるこの詩の最初の2行は、何かあるごとに思い出されて、そこから前に進むための背中への一押しになってきたことは事実。
そういう意味では「恩」のある一節ですね。

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ARTSRUSHに出展させていただいたこの作品は、カリグラフィーの同志でもある縁文師 雅子さんのところへ舞い飛んでいったんですが、雅子さん、Facebook・Instagramにてアップしてくださってました。

ご本人の許可を得て、こちらにも。

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気恥ずかしい限りですが、かれこれ20年以上の長きにわたっての交流を結ばせていただいている方なので、そこへ舞い降りていったっていう不思議な安心感もあります。

自分からしたら彼女は、尊敬に値する「日々、努力の人」でもあります。

水木しげるさんの言葉に…
「自分の中にある
 自分を進ませまいとするものに
 一分でも一秒でも
 心を許してはならぬ」
っていうのがありますが、まさにそれを地でいく人。

そんなカリグラフィーの同志に感謝ですね。

 

(長くなってますが…笑…)

ところで、『エミリー・ブロンテ全詩集』っていう一冊があります。
20年以上も前から、買おうか買うまいかと優柔不断に迷ってたんですが、先日、アマゾンの中古本のところでポチっとしてゲット。
やっとです(^^;;

2020111201

廃版なので、お値段は定価の「倍」以上になってましたが、初版でしかも保存が良かったのか新刊レベルの状態。
半分ほどはポイントがあったので(だから購入したようなもの?^^;)元値にちょっとプラスして買えたようなものでした。

エミリー・ブロンテといえば『嵐が丘』で有名ですよね。
ブロンテ3姉妹(実際には5女1男)は3人とも文学的に才能があって…
・シャーロットは『ジェーン・エア』
・エミリーは『嵐が丘』
・アンは『アグネス・グレイ』
で、後世に名前を残してます。

が…父のパトリックだけが長命で、母親も子供たちも、病苦と苦悩の中に10代〜30代で夭逝している。
それだけに、文学の才光る3姉妹の作品たちが後世に読み継がれて、今でもイギリス文学に影響を与えているのは、一つの大きな救いなのかもしれないですね。

『嵐が丘』は何度も映画にもなってますが、この詩集の後にでも、また読んでみたいと思います。

 

 

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